WordPressでホームページを作る時に、準備しておきたいこと
自社で更新できるWordPressでホームページを作りたい。今のサイトも古くなってきたので、そろそろリニューアルしたい。
そう思っても、ホームページ制作会社へ問い合わせる時に手が止まってしまうことがあります。
- 何を伝えればいいのか分からない
- まだ内容が決まっていない
- サーバーやドメインについて聞かれても答えられない
- 予算を先に言ってよいのか迷う
ホームページ制作を依頼する機会は、そう何度もあるものではありません。分からないことが多いのは当然です。
すべてを決めてから問い合わせる必要もありません。ただ、今わかっていることを簡単に整理しておくだけで、見積もりや打ち合わせは進めやすくなります。特に情報が詳細である方が制作会社としても見積がしやすくなり、お互いにより的確な予算・内容ですり合わせができます。
この記事では、ホームページ制作を制作会社へ相談する前に確認しておきたいことをまとめました。きちんとした企画書を作る必要はないので、問い合わせ前のメモとして使ってみてください。
事前に整理しておくと制作が進めやすい理由
ホームページ制作では、デザインだけを考えるわけではありません。
誰に見てもらいたいのか。
ホームページを見た人に、何をしてほしいのか。
どんな情報を載せるのか。
公開後は誰が更新するのか。
こうした条件によって、必要なページや機能、制作費用が変わります。
分かる範囲でも先に伝えておけば、制作会社も必要な作業を判断しやすくなります。
見積もりが具体的になる
問い合わせ時に、たとえば次のような情報があると、制作会社はおおよその作業量を判断できます。
- 会社案内を中心としたサイトにしたい
- 5〜10ページ程度を考えている
- お問い合わせフォームが必要
- お知らせは社内で更新したい
反対に、内容がほとんど決まっていない場合は、見積もりも概算になりがちです。
制作が始まってからページや機能が増えると、追加費用がかかることもあります。最初から細かく決める必要はありませんが、「これだけは必要」という条件は伝えておいた方がよいでしょう。
原稿や写真待ちで止まりにくくなる
ホームページは、制作会社だけでは完成しません。
会社概要、サービスの説明、写真、ロゴ、実績など、依頼する側から提供する情報も必要です。
デザインができていても、掲載する文章や写真がそろわなければ、ページは完成しません。パンフレットや営業資料、過去に撮影した写真などを先に集めておくと、制作途中で止まりにくくなります。
完成後の認識違いを減らせる
ホームページ制作では、完成が近づいてから次のような話が出ることがあります。
- もう少し落ち着いたデザインを想像していた
- このページも入っていると思っていた
- 社内で自由に更新できると思っていた
こうした食い違いは、制作前の確認が足りなかった時に起こりやすくなります。
希望する雰囲気、必要なページ、自社で更新したい場所、参考にしているサイトなどを共有しておけば、方向のズレを減らせます。
まずはホームページを作る目的を整理する
最初に考えたいのは、「なぜホームページを作るのか」です。
「古くなったので新しくしたい」も立派な理由ですが、それだけでは何を優先するか決めにくい場合があります。
問い合わせを増やしたいのか。
採用に使いたいのか。
取引先に安心してもらえるサイトにしたいのか。
社内で更新しやすくしたいのか。
目的が見えてくると、必要なページやデザインも考えやすくなります。
問い合わせを増やしたい
問い合わせを増やしたい場合は、会社概要を載せるだけでは不十分です。
ホームページを見た人は、次のようなことを確認しています。
- 何を頼める会社なのか
- 自分の悩みに対応してもらえるのか
- どのような実績があるのか
- 費用はどのくらいかかるのか
- 相談してからどのように進むのか
サービス紹介や実績、よくある質問などを用意し、問い合わせフォームや電話番号まで迷わず進めるようにします。
「問い合わせフォームを置く」だけでなく、「問い合わせてもよさそうだ」と思ってもらえる情報をそろえることが必要です。
採用応募を増やしたい
採用を目的とする場合は、求職者が知りたい情報を考えます。
給与や勤務時間などの募集要項だけでなく、次のような内容もよく見られます。
- 具体的な仕事内容
- 一緒に働く人
- 職場の雰囲気
- 未経験者への教育体制
- 入社後の仕事の流れ
- 会社が大切にしている考え方
求人媒体で会社を知り、応募前に公式サイトを確認する人もいます。
採用ページを作るなら、社員や職場の写真、仕事の一日の流れ、社員の声などがあると、入社後のイメージを伝えやすくなります。
会社の信頼感を高めたい
取引先や紹介を受けた人が、商談前に会社名を検索することは珍しくありません。
その時に、ホームページが古いままだったり、何年も更新されていなかったりすると、実際の会社の状態とは関係なく、不安な印象を与えてしまうことがあります。
信頼感を高めたい場合は、見た目を新しくするだけでなく、掲載情報も見直します。
会社概要、事業内容、代表者の紹介、実績、対応地域、よくある質問など、初めて見る人が知りたい情報をそろえておきましょう。
今のサイトを使いやすくしたい
すでにホームページがある場合は、現在困っていることを書き出してみてください。
- スマートフォンで見づらい
- 掲載内容が古い
- 管理画面が使いにくい
- 問い合わせがほとんどない
- 目的のページが見つけにくい
- 前任者しか更新方法を知らない
- 制作会社と連絡が取れない
「リニューアルしたい」だけでなく、「今ここで困っている」と伝えると、制作会社からも具体的な提案が出やすくなります。
必要になりそうなページを考える
次に、どのようなページが必要かを考えます。
この段階でページ構成を完成させる必要はありません。載せたい情報を箇条書きにする程度で十分です。
一般的な会社サイトでは、次のようなページが使われます。
トップページ
ホームページの入口になるページです。
会社の特徴、主なサービス、実績、お知らせ、問い合わせ先などをまとめます。
初めて見た人が、「何をしている会社なのか」「自分に関係があるのか」を短い時間で判断できる内容にします。
サービス紹介
商品やサービスの内容を説明するページです。
サービスが複数ある場合は、1ページにすべて詰め込まず、それぞれ個別のページに分ける方法もあります。
たとえば「ホームページ制作」「WordPress保守」「Webサイト改善」がある場合、それぞれ分けた方が詳しく説明できます。検索からも、目的に合ったページへ直接来てもらいやすくなります。
会社概要
会社名、所在地、代表者名、設立年、事業内容、連絡先、アクセス方法などを掲載します。
目立つページではありませんが、問い合わせや取引を検討している人にはよく見られます。住所、電話番号、代表者名などが現在の情報になっているか確認しておきましょう。
実績・事例
依頼を検討している人は、「どのような仕事をしてきたのか」「自社と近い事例があるか」を確認します。
掲載できる実績があれば、業種、依頼内容、対応したこと、結果などをまとめておくと原稿を作りやすくなります。
取引先名、写真、ロゴなどを載せる場合は、公開してよいか先方に確認しておきましょう。
お知らせ
休業案内、新サービス、採用情報、イベントなどを掲載するページです。
WordPressを使えば、管理画面から新しいお知らせを追加できます。
ただし、更新する予定がないのにお知らせ欄を作ると、数年前の記事だけが残ることがあります。誰が更新するのか、どのような情報を載せるのかも考えておきましょう。
お問い合わせ
問い合わせフォーム、電話番号、受付時間、返信までの目安などを掲載します。
フォームには、名前、会社名、メールアドレス、電話番号、相談内容などの項目を設けます。希望納期や予算を尋ねる場合もあります。
項目が多すぎると入力途中でやめられてしまうため、最初の相談に本当に必要な項目だけに絞ります。
原稿・写真・ロゴなどの素材を確認する
ホームページに載せる文章や写真を、一般に「素材」と呼びます。
原稿作成や撮影を制作会社へ依頼できることもありますが、社内にある資料を先に集めておくと話が早くなります。
既存の資料を集める
次のような資料は、ホームページの原稿作成に使える場合があります。
- 会社案内
- 営業用のパンフレット
- 商品カタログ
- 採用資料
- 過去のチラシ
- 提案書
- 社内で使っているサービス説明資料
最初から文章を書こうとすると、なかなか進まないものです。既存資料があれば、そこから使える情報を拾えます。
ただし、紙のパンフレットとホームページでは読み方が違います。長い文章は分ける、見出しを加える、古い情報を直すといった調整は必要です。
使えそうな写真を確認する
写真があると、会社やサービスの様子を伝えやすくなります。
- 社屋や店舗の外観
- 事務所や店内
- スタッフ
- 作業中の様子
- 商品
- 設備
- 施工事例
- 打ち合わせ風景
スマートフォンで撮った写真でも使えることはありますが、暗い写真、小さな画像、ピントが合っていない写真は、ホームページ上で目立ちます。
手元に適した写真がない場合は、新しく撮影する、カメラマンに依頼する、素材写真やイラストを使うといった方法があります。
ロゴの元データを探す
会社やサービスのロゴデータがある場合は、ファイル形式も確認しておきます。
よく使われるのは、AI、PDF、SVG、PNG、JPGなどです。印刷会社や以前の制作会社が、印刷用のデータを保管していることもあります。
WordやExcelに貼り付けられた画像しかなくても、まずはその状態で相談して構いません。使える画質か、作り直しが必要かを確認してもらえます。
参考サイトは「どこがよいか」も伝える
希望する雰囲気を伝える時は、参考サイトが役に立ちます。
同じ業種のサイトである必要はありません。別の業種でも、「この色合いが好き」「このページ構成が分かりやすい」といった参考にできます。
ただし、URLだけを送ると、制作会社がどこを参考にすればよいか判断できません。
「余白が広くて読みやすい」
「写真の使い方がよい」
「サービスの説明が分かりやすい」
「スマートフォンのメニューが使いやすい」
このように、気に入った部分も添えて伝えると、よりお互いの認識がマッチします。
また逆に「このサイトは違う」というデザインもあえて送ると、間違った方向にデザインの提案が進むリスクを抑えられます。
デザインの参考
「落ち着いた印象」「親しみやすい雰囲気」「高級感」「シンプルで見やすい」など、デザインの印象は言葉だけでは伝わりにくいものです。
複数の参考サイトを用意して、好きな色、文字の雰囲気、写真の見せ方などを伝えると、方向を共有しやすくなります。
機能の参考
参考サイトは、機能を説明する時にも使えます。
- 実績を業種別に絞り込みたい
- スタッフを一覧で紹介したい
- よくある質問を開閉式にしたい
- スマートフォンのメニューをこの形にしたい
同じように見える機能でも、実装方法や費用が異なる場合があります。必要なものは見積もり前に伝えておきましょう。
避けたいデザインも伝える
好みだけでなく、避けたい方向も伝えておくと安心です。
- 派手な動きは使いたくない
- 高級感を出しすぎたくない
- 文字が小さいサイトにはしたくない
- 写真ばかりで説明が少ない構成は避けたい
- いかにもテンプレートを使った見た目にはしたくない
「こうしたい」がまだ決まっていなくても、「これは違う」は意外とはっきりしていることがあります。
サーバーやドメインの契約状況を確認する
既存サイトのリニューアルでは、サーバーやドメインの情報が必要です。
サーバーはホームページのデータを置く場所、ドメインは example.co.jp のようなホームページのアドレスです。
詳しい仕組みまで理解する必要はありません。まずは、どこで契約しているか分かれば話を進められます。
契約している会社を調べる
サーバーやドメインの契約先には、エックスサーバー、さくらインターネット、ロリポップ、お名前.com、ムームードメインなどがあります。
分からない時は、次の場所を確認してみてください。
- 経理担当者が保管している請求書
- クレジットカードの利用明細
- 契約時のメール
- 前任のWeb担当者
- 以前の制作会社
ホームページの制作会社が、契約や支払いまで代行している場合もあります。
ログイン情報を確認する
WordPressなどのCMS(ホームページ更新管理システム)を使っている場合のリニューアルやカスタマイズでは、次のようなログイン情報が必要になります。
- WordPress管理画面のURLとユーザー名・パスワード
- サーバーの管理画面のURLとID・パスワード
- ドメインの管理画面のURLとID・パスワード
- FTPのURLとユーザー名・パスワード
現時点ですべてそろっていなくても構いません。まずは何が分かっていて、何が分からないのかを整理します。
問い合わせ前のチェックリスト
ここまでの内容を、問い合わせ前に確認する項目としてまとめます。
資料として整える必要はありません。分かる範囲を箇条書きにしておけば十分です。
サイトの目的
- ホームページを作る理由
- 問い合わせ、採用、信頼感など、優先したい目的
- 主に見てもらいたい相手
- 現在のサイトで困っていること
ページと素材
- 必要になりそうなページ
- 使えそうなパンフレットや営業資料
- 掲載できる写真
- 新たに撮影したいもの
- ロゴデータの有無
- 掲載できる実績や事例
参考サイト
- デザインの参考
- ページ構成や機能の参考
- 参考にしたい部分
- 避けたいデザインや印象
サーバー・ドメイン
- サーバーの契約先
- ドメインの契約先
- WordPressのログイン情報
- サーバーやドメインの管理画面のログイン情報
納期・予算・公開後の運用
- 希望する公開時期
- その時期までに公開したい理由
- 想定している予算
- 主に社内で更新したいページ
- 社内の更新体制
- 公開後の保守を依頼するか
- 原稿や写真を誰が用意するか
納期と予算は早めに伝えた方がよい
予算を先に伝えると、その金額いっぱいの見積もりを出されるのではないか、と心配する方もいます。
ただ、予算が分からないままでは、制作会社もどこまで提案すべきか判断できません。
WordPressサイトは、30万円前後で作る場合と、50万円、100万円以上かける場合とでは、対応できる範囲が変わります。
ページ数、オリジナルデザインの範囲、原稿作成、撮影、機能、SEO、公開後の支援など、どこまで含めるかによって金額が変わるためです。
「50万円以内で相談したい」
「保守費用を含めて検討している」
「まずは最低限の構成で公開したい」
「100万円前後までなら検討できる」
このような伝え方で問題ありません。
予算に対して要望が多い場合も、優先順位をつければ、最初に必要な部分だけを作る方法があります。
納期についても、「できるだけ早く」ではなく、「採用開始に合わせて10月までに」「新店舗の開店前に」と理由まで伝えると、現実的なスケジュールを組みやすくなります。
公開後の管理についても決めておく
WordPressは、公開後も定期的な管理が必要です。
WordPress本体やプラグインの更新、バックアップ、セキュリティ確認、不具合への対応などがあります。
社内で管理するのか、制作会社へ保守を依頼するのか、必要な時だけ修正を頼むのか。制作前に考えておきましょう。
また、お知らせや実績を社内で更新するなら、担当者と更新頻度も決めておいた方が運用しやすくなります。
担当者が決まらないまま公開すると、更新方法を知っている人がいない、お知らせが数年間止まる、といった状態になりがちです。
何も決まっていなくても相談はできる
ここまで準備する内容を紹介しましたが、全部そろうまで問い合わせてはいけない、というわけではありません。
分からない部分が多い時こそ、早めに相談した方がよい場合もあります。
何から決めればよいか分からない
初めてホームページを依頼するなら、必要なページや予算が分からなくても不思議ではありません。
「まだ内容が決まっていない」
「何を準備すればよいか教えてほしい」
この状態から相談して構いません。
ヒアリングを受ける中で、目的や優先順位が見えてくることもあります。
今のサイトの契約状況が分からない
前任者が退職している、以前の制作会社と連絡が取れない、ログイン情報が見つからない、といったケースもあります。
この場合も、分かる情報だけを伝えて相談できます。
ホームページのURLや会社に残っている資料から、確認できることもあります。何を探す必要があるか、制作会社に案内してもらう方法もあります。
社内の意見がまとまっていない
経営者は会社の信頼感を高めたい。営業担当者は問い合わせを増やしたい。採用担当者は応募を増やしたい。更新を担当する人は管理画面を使いやすくしたい。
立場が違えば、希望が分かれるのは自然です。
すべてを社内でまとめてから相談しようとすると、話がなかなか進まないこともあります。まず現在出ている意見を伝え、制作会社と一緒に優先順位を整理する方法もあります。
まとめ
WordPress制作会社へ相談する前に、次の内容を分かる範囲で整理しておくと、見積もりや打ち合わせを進めやすくなります。
- ホームページを作る目的
- 見てもらいたい相手
- 必要になりそうなページ
- 原稿、写真、ロゴなどの素材
- 参考にしたいサイト
- サーバーやドメインの契約状況
- 希望する納期と予算
- 公開後の更新や保守の方法
細かい仕様まで決める必要はありません。
まずは、「何のために作るのか」「誰に見てもらいたいのか」「公開後にどう使いたいのか」の3点を考えてみてください。
まだ何も決まっていない場合や、現在のサイトの管理状況が分からない場合でも相談はできます。分かる範囲の情報から、必要な準備を整理していけば問題ありません。
スタジオカッツェでは、WordPressサイトの新規制作、リニューアル、公開後の保守・運用に対応しています。
「何から手をつければよいか分からない」という段階でも、現在の状況を確認しながら必要な内容を整理します。まずは、今困っていることやホームページで実現したいことをお聞かせください。
